ねらい | 研修に先立ち、これからの介護が目指すべき、その人の生活を支える「在宅におけるケア」等の実践について、介護職がどのような環境で、どのような形で、どのような仕事を行うのか、具体的イメージを持って実感し、以降の研修に実践的に取り組めるようになる。 |
指導の視点 | ・研修過程全体(130時間)の構成と各研修科目(10課目)相互の関連性の全体像をあらかじめイメージできるようにし、学習内容を体系的に整理して知識を効率・効果的に学習できるような素地の形成を促す。 ・視聴覚教材等を工夫するとともに、必要に応じて見学を組み合わせるなど、介護職が働く現場や仕事の内容を、出来るかぎり具体的に理解させる。 |
内容 | 1.多様なサービスの理解 〇介護保険サービス(居宅、施設)、〇介護保険外サービス 2.介護職の仕事内容や働く現場の理解 〇居宅、施設の多様な働く現場におけるそれぞれの仕事内容 〇居宅、施設の実際のサービス提供現場の具体的イメージ (視聴覚教材の活用、現場職員の体験談、サービス事業所における受講者の選択による実習・見学等) 〇ケアプランの位置付けに始まるサービスの提供に至るまでの一連の業務の流れとチームアプローチ・多職種、介護保険外サービスを含めた地域の社会資源との連携 |
まずは日本の介護サービスの全体像を確認しましょう。
介護サービスは大きく3種類に分類されます。
居宅サービス・施設サービス・地域密着サービスです。
ここで気を付けるのは居宅サービスは、自宅だけではないことです。有料老人ホームやサ高住(サービス付き高齢者住宅)等も「居宅」として扱われます。
逆に言うと、施設サービスとは、特養(特別養護老人ホーム・介護老人福祉施設)・老健(介護老人保健施設)・介護医療院・介護療養型医療施設の4つのみです。
地域密着サービスは全部で9種類あり、地域(市町村)が指定・監督を行います。(居宅サービス・施設サービスは都道府県が指定・監督を行う)
すべてのサービスはケアマネージャー(介護支援専門員)が作成すケアプランにより行われます。このケアプランの作成が介護の始まりです。(注1)
(注1)介護保険を利用するためには、介護認定を受ける必要があります。介護を希望する場合は、介護認定の申請が実際の始まりと言えます。
ケアプランは、その利用者に必要な多くの職種(介護職員・看護職員・リハビリ担当・医師・社会福祉士等)が集まり作成されます。